作者が実際に状況を確認したわけではないですが、アンチウィルスソフトによってはこのような症状が起こることもあるようです。
拡張編集のタイムライン上にエクスプローラーから PSD ファイルなどをドラッグ&ドロップで読み込もうとした時に、マウスカーソルが 🚫 になって投げ込めないことがあります。
これは大抵の場合 AviUtl
が管理者権限など、特殊な権限で動作してしまっているのが原因です。
エクスプローラーで aviutl.exe
や
script\PSDToolKit\PSDToolKit.exe
のプロパティを開いて、管理者権限で実行するような設定が有効になってしまっていないか確認してください。
ラジオボタン化されているレイヤーを操作している場合やシンプルビューを使って設定している場合はグループ内で単独のパーツのみを正しく表示できますが、それらの機能に対応していない PSD ファイルでは、例えば口パクで口のパーツが複数同時に表示されたりすることがあります。
このようなときは、PSD ファイルのアイテムに
口を全て非表示にしたもの を 送る
ボタンで割り当てておけば問題なく利用することができます。
上記のようにパーツを束ねているフォルダーだけを非表示にしてしまうと、スライダーなどでパーツを切り替えても意図通りには表示されません。
パーツを非表示にする際は個々のパーツのみを非表示にし、そのパーツが表示状態になった時に画面に出るように、親のフォルダーは全て表示状態にしておく必要があります。
拡張編集の パラメータ設定
ダイアログは、全ての設定値の合計が255バイトを超えると上手く保存されなくなり、後ろの方に書いた内容が消えてしまうようになります。
この255バイトには入力したテキストだけでなくスクリプトとして必要な文字も含まれており、実際にはもっと少ない文字数しか記述できません。
これは拡張編集における仕様であるため基本的に回避することができませんが、このダイアログを使わずに設定する 同じ階層のレイヤーをエクスポート ならこの制限を回避することができます。
目パチ
や 口パク
のみを使いたいだけの場合は、アニメーション効果
の代わりに
スクリプト制御
を使う方法もあり、これなら1024バイトまで入力することができます。
例えば目パチ用フォームで使いたい内容を組み立ててクリップボードにコピーし、
PSD:addstate(ここに組み立てた内容をペースト)
というスクリプトを記述すると、目パチ
のアニメーション効果と全く同じように使うことができます。
アニメーション効果に割り当てたりエクスポートした項目名で、
v1.!%xQ情/!目/*にっこり
のように、一部がおかしな文字になることがありますが、これは正常な動作 です。
Shift_JIS
では使えない文字が含まれているソ
/ 十
/ 表
/
能
といったいわゆる「ダメ文字」が含まれている上記のいずれかに該当する場合に、トラブルを回避するためにそれらを使わない表現に変換しています。
AviUtl のプレビュー再生は描画が間に合わない時はコマ飛びし、コマ飛びによって動画の内容自体が変わってしまうこともあるためフレーム単位での正確な確認には向きません。
きちんと動作しているかを確認したい場合は動画ファイルへの書き出しや拡張編集RAMプレビュー
を利用して、コマ飛びがない状態で確認してみてください。
音声に対して 口パク準備
の設定が適切ではない場合、過剰に口が開きっぱなしになったり、ほとんど開かないなどという状況に陥ることがあります。
初期値は多くの場合に上手く母音が捉えられ小さい音声に対しても反応する設定になっていますが、対象が音声だけではないファイルだったり、ノイズが多いファイルなどの場合には設定を見直さなければ上手く動かないでしょう。
個別のファイルを調整する場合は 口パク準備
のスライダーを、全体に対して調整する場合は
PSD ファイルオブジェクト
側にある
ls_locut
/ls_hicut
/ls_threshold
/ls_sensitivity
を使用します。
PSD
ファイルオブジェクト や 口パク準備
にある 感度
パラメーターを使うと、動きのバタつきを抑えることができます。
ただし、この値を大きくすると反応が遅れ気味になるので、チャンネルストリップ
を使って音声に遅延を加えたり、環境設定ダイアログ
で 口パク準備
の オフセット
にマイナスの値を入れて、口パク準備が音声よりも若干手前に配置されるようにする必要があるかもしれません。
母音の形に合わせてアニメーションをするのは比較的難しく、期待しているほど上手く動かないこともあります。
手間をいとわず細かい制御をしたい場合は *.lab
ファイルを直接拡張編集のタイムライン上に投げ込む
のがオススメです。
この方法なら音素毎のタイミングも含めて手動で調整できるようになるので、後から微調整がタイムライン上で行なえます。
setting.lua
を作成し、P:wav_subtitle_replacer
の設定を行うことで実現できます。
かんしくんを使う場合は
modifier
を利用することでドロップ前に加工することもできます。
どちらの場合も Lua スクリプトの知識が必須です。
別のレイヤーに配置された画像を必要とするアニメーション効果スクリプト(例:モーフィング)などは、PSD ファイルオブジェクト
を指定しても上手く動かないことがあります。
このような現象が起きた時は、アニメーション効果で利用される
PSD ファイルオブジェクト
の scene
パラメーターを 0 ではない値に変えてみてください。
拡張編集では上のレイヤーに置かれたオブジェクトから順に処理されていきます。
そのため PSD ファイルオブジェクト
や
字幕表示
より下のレイヤーに 口パク準備
/
多目的スライダー
/ 字幕準備
などを置くと、PSD ファイルオブジェクト
や
字幕表示
などで画面への描画が行われたあとで設定内容が反映されることになるため、結果的に1フレーム遅れて見えるようになります。
字幕表示
がない場所に 字幕準備
だけを置いているフレームがあると発生します。
準備したデータを使わないまま残ってしまっているのが直接的な原因です。
これは バグではなく仕様 です。
使われなかったデータを捨てるように Lua
スクリプトを修正するのは簡単ですが、 その修正によって「説明書を読まずに
字幕表示
より下のレイヤーに 字幕準備
を置いて使う」という誤った使い方をしている全てのプロジェクトファイルが動作しなくなるため修正できません。
AviUtl
の最大画像サイズに達していると縁取りは期待通りに動作しません。
(PSD ファイルであるかどうかは関係ありません)
縁取り
の前に クリッピング
で画像の周囲を予め削ってみてください。